◆Cuba旅行記 2017/5/8 (18日目）

◆Cuba旅行記 2017/5/8 (18日目）

今日はHavanaへの移動日。またあの悪夢の激寒高速バスに15時間乗るかと思うと決死の覚悟です（汗）
が！実は白タクに乗ってHavanaまで移動する事にしたのです！これ、僕は結果的に楽しめましたけど、全くオススメできません（ｗ
午後３時の迎えだという事で、午前中はまたもやGali先生のレッスン。終わって記念撮影してアドレス交換してお別れいたしました。

さて、なぜ白タクがオススメできないかと言うと、要は本当に闇タクなのですね。しかも海外で（ｗ
Cubaは共産国なので、タクシーも政府の認可を受けて営業しています。収入も基本的には政府に支払われます。
50人くらい乗って1,000km移動する高速バスが51cuc（約5,500円）。それが闇タクでも同じ料金なのです！
まぁ闇だからこそのお値段ですけど、普通に考えてリッター10km走る計算で100L。1L＝大体1cucと聞いたので、要は安めに考えても80～100cuc掛かる訳です。乗客が複数だとしても運転手以外に3,4人が限界です。10時間程で走ると言っているけど、手間考えるとほぼあがりはない。
それともう一点の大問題。行きの高速バスで知り合ったお姉さま達から先日電話が来て、
「私たちに話しかけてきたあの闇タク。泥棒だって聞いたわよ！絶対使わないで！お願いだから！」
と言われていたのです（苦笑）
その後数日考えましたが、あの凍死するほど寒く、時間も15時間掛かる高速バスに乗りたくない一心で、予約してしまったのです（苦笑）
ここまで聞いて皆さん、普通なら絶対使わないですよね（苦笑）、ガス代にもならない，泥棒の疑いがある。これだけで200%疑わしいわけです（苦笑）
でもそこを乗るのがこの私です（ｗ！！

かなりﾄドキドキしながら迎えを待っていると、ちゃんと来ました。先日の話しかけてきた運転手。でも運転してません。もうひとり運転手がいて、あとはポーランド人のカップルです。
やばい！そうきたか！２人いれば俺たち３人の外国人なんざナイフで脅しゃ！嗚呼！！（苦笑）
色々な妄想が広がる中、疑惑の闇タク、スタートです（苦笑）！！
10分くらいすると降りろと来ました！ええ！こんな街中で！！！いや違います、車を乗り換えろと言うのです。
待ち構えるその他３名のキューバ人。そのうちの一人はガタイのいいボクサー、自称世界チャンピオンです。素手で１発で殺されます！絶対勝てない（苦笑）！！
ドギマギしていると、先日の運転手、「俺はここまでだ。金を今払え。」
えええーーーーー！！先払いですか？やっぱり！ていうか殺してから全額奪っても変わらないじゃないですか！今じゃなくても！！とか色々と妄想が広がります（苦笑）。案の上ポーランド人が普通は後払いだと揉めだしました！運転手、やれやれ、というジェスチャー！前途多難以外何もない！何も残ってない（苦笑）！！

でもこれに乗ると決めたのは自分です。この後日談が書けているって事は死んでないわけです（ｗ
抗っても状況を悪化させるだけなので、素直に金を支払い、なんなんだ彼は？なぜ払わないのか俺には分からないよ、という仲間意識を見せたジェスチャーを自分も繰り出します（ｗ）、もうこうなったら乗りこなすしかない！ここまでこの超アドレナリンの旅を乗りこなしてきたじゃないか！大丈夫だ！乗るしかない！！と何度も自分に言い聞かせます（ｗ）！
しばらくするとポーランド人も観念した様子でお支払い。ついに出発です！！ってあれ？車2台で行くの？だって乗客３名だよ？そこにキューバ人３人だよ？絶対赤字だよ？絶対途中で降ろすか殺すかするでしょ？埋めたりするんでしょ？とかまた自問自答（苦笑）明らかに危険な香りしかない、いやそれ以外ないです（苦笑）

車①　ガタイのいいチャンピオン＋自分＝2名チーム
車②　細身のキューバ人２名＋ポーランドカップル＝４名チーム

さぁ！出発です（苦笑）！！

いつどこで降ろされ車で荷物持って逃げられてしまうか、殺されるかヒヤヒヤ観察しつつ、チャンピオンとの会話開始です。チャンピオンから自分のボクシングの映像を見せられます。確かにボクシングやってます。でも同時に世界チャンピオンは金に困って闇タクの運転手しないよ？とか思うわけです。
なんとチャンピオン、多才！バンドも組んでいてボーカルやっています！しかも上手い（ｗ！
もはやチャンピオンが本物のチャンピオンかどうかは関係ないです（ｗ）、とにかく自分はこいつには勝てないから、どうやって逃げるか、逃げた後生きながらえるか、それだけです！
色々仲良く話をしつつ、頭の中では力では勝てなくても日本人は頭で勝負だ。お前の写真撮って名前聞いて、あっとでナンバープレートの写真撮ってやる！あとは殺されないだけだ！とかモンモンとしています（苦笑）
名前は聞くと俺はチャンピオンだという返答でNG（ｗ）、写真もピースしてくれましたが真横の助手席から至近距離でグラサンのチャンピオン撮っても全然ダメです、NG（苦笑）！
ただ、写真撮った時点で避けないって事は、ヒットマン（殺し屋）ではないのかな？という安堵感もあります（ｗ

１時間ほど走ると高速から外れ、民家にやってきました。中から仲間らしき人が出てきます！嗚呼（苦笑）！ついにこの時が来ました！恐らく監禁されるのです！中には哀れな外国人が沢山いるんだ！嗚呼！！
色々妄想していると（ｗ）、男はデカい肉の塊を持ってきました！おそらく人肉です！解体された人です！嗚呼（しつこい）！！
よく見ると牛かマトンの肉の塊のようでした。それを俺のスーツケースの上に置く（苦笑）！

とりあえず現時点での殺害はまのがれました（汗）
また走り出し、今度は30分ほどすると今度はメシタイムです！高速バスで15時間の所を10時間で走る割には悠長です（ｗ）、でもここがチャンス！！
気づかれないようにしながら２台のナンバープレートの写真の激写に成功しました！やった！
あとは殺されさえしなければ、犯人一味は一網打尽です！さすが日本人！頭が切れる（もはや思考が通常ではない（ｗ））！！

言い忘れていましたが、チャンピオン、ボクシングだけじゃなく、運転もチャンピオンなのです。
穴やデコボコ道、たまに馬車や犬や牛などが飛び出してくる道をなんと平均140kmで爆走するのです（苦笑）！
全くもって考えられません！自分が運転手だったらせいぜい80kmくらいでしかアブな過ぎて走れない所を、遥かに上の140kmです！しかも時折電話したりケイタイ弄ってます（苦笑）！！
しばらく乗っていると、どうやら山賊の類いではなさそうだと思うようになってきました。もうかれこれ3,4時間は走ってるけど、まだ殺されないし。。
で、もはや心配は山賊かどうかではなくなっています。心配はこの爆走140kmです（苦笑）！
まぁ普通に考えて、15時間の道のりを10時間で走るって事は、単純計算で1.5倍の速度で走らなきゃいけない訳だから、80kmなら120km、100kmなら150kmなわけで。高速バスは寄り道したりするから、実際には1.5倍速ではないにしろこのチャンピオンの140kmは納得のいく数字です（苦笑）

しばらくすると辺りは暗くなってきました。気が付くと、道に街灯はありません！確かに物資の少ない共産国キューバで田舎道に街灯があるわけがないのです。さすがのチャンピオンも・・・、えええーーーー！！！
ひたすら140km、アクセル踏みっぱなし（苦笑）！！真っ暗闇でもヘッチャラです！！時折現れる人影や馬車にも俊敏な対応力！！ハンドルさばきハンパない！！
そうか！ボクサーはすぐ面の前で繰り広げられる超高速パンチを避けるわけだから、瞬発力がケタ外れなのだ！！そうだ！きっとそういうことだ！！
などなど（ｗ）、妄想が続きます（ｗ
でも初めの山賊疑惑の時からそうだったけど、車に乗った時点でビビるの自体は止めていました。
山賊だったとしても、140kmで事故って死んだとしても、この闇タクに乗ると決めた以上、心配してもしなくても結果は一緒、同じなのです。だったらこの疑惑や恐怖心を楽しむしかないわけです。
という事で爆走の車の中、ちゃっかり助手席では寝てます（ｗ

夜も22時を過ぎた頃、やっと夜ご飯です。チャンピオン、お疲れ様！がんばった！！
皆でメシを食べているこの頃にはもう疑惑は全くなく、あとはただひたすらチャンピオンの腕を信頼するのみです。
ご飯後、給油タイム。確かにかれこれ600kmは走ってますから、給油も必要です。
チャンピオン「おい、10cucカンパしろよ。」
じん「え？だって俺ちゃんと金払ったよ。もらってるでしょ？」
チャンピオン「いやもらってない。というかアイツは今日初めて会った。知らないヤツだ。」
えええええー！！！またもや驚きです（苦笑）
アテンドしたあの悪人ズラの兄ちゃん！前払いだ！とか言って料金取っといて、チャンピオンに金渡してないの？っていうかそもそも初対面？どういう事？これ仕事じゃないの？なんで俺乗せてるの？
実際には金はもらってるにしろ全額じゃないし、そもそも客が自分ひとりで明らかに赤字です。というかどういう経緯で俺を乗せる事になったのか、全くもってこの闇タクのすべてが謎です！！
でも10cucは払えないぞという意思を見せちょうど持っていた6cuc程度を渡し納得していただきました。なんといってもチャンピオンの機嫌を損ねてしまっては自分の身が危ないです。

色々あって楽しかった（ｗ）この旅もそろそろ終着点が近づいてきました。Havanaです！わーい！！
とは言っても着いたのは午前３時（苦笑）
10時間と言われていましたが、実際には12時間。まぁ途中寄り道したり、ふたりで仮眠したりしたので仕方なし。チャンピオンお疲れさま！！
でもあれだね、12時間だったら高速バスでもあまり変わらなかったね（ｗ）、むしろ深夜３時に全荷物持って放り出された俺、逆に危ない（ｗ
まぁ自分の場合、Havanaファミリーがいます！お母さんが深夜まで待っててくれました！ありがとー！！

相当の長文になりましたが、お楽しみいただけましたでしょうか（ｗ）？
無事に着き、個人的にはすべてのスリルを楽しめましたが、とにかく他の方々にはオススメ、全く致しません（ｗ

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